Q1.インストール、インターフェースに関する質問
Q2.解析に関する質問
Q3.機能に関する質問
※既知の問題




Q1-1 USBキーがうまく認識されません。
A. USBキーが認識しない(USBキーのLEDが点灯しない)場合は、次の項目をご確認ください。
a. セキュリティソフトによりブロックされていないか
b. デバイスマネージャーで「他のデバイス」として認識されていないか

bの場合、次の操作を行ってください。
1. USBキーをPCから外す
2. ドライバーのダウンロード
a. タレスへアクセス。
b. ページ上部のサポート>ソフトウェア収益化>Sentinelドライバーとダウンロードをクリック
c. 頁を下にスクロールし、「Sentinel LDK Run Time&Drivers」をクリック
d. ページ左のRifine resultsメニューから「Sentinel LDK&LDK-EMS」と「Windows」にチェックを入れる
e. 検索結果から「Sentinel HASP/LDK Windows GUI Run-time Installer」をクリックしてダウンロード
3. ドライバーのインストール
4. PCを再起動
5. USBキーを接続
 
Q1-2 同時に使わなければ、複数のPCにインストールは可能ですか?
A. インストールは可能ですが、計算するにはUSBキー(ライセンスキー)の接続が必要です。 計算途中でライセンスキーを抜くと計算が停止します。  
Q1-3 Residualとして出力されている数値はどのようなものでしょうか?対象とするのはMonitorでのー点だけでしょうか、それとも計算領域全体でしょうか?
A. MASCOT BasicはSIMPLE解法を採用しています。収束計算中に表示される Residual(残差)は外部反復に対する残差であり、解くべきNavier Stokes方程式の各方程式の満足度合を示す指標です。MASCOTでは流入風に対する相対値として定義しており、特定の一点ではなく、付加領域・緩衝領域を含む解析領域全体から求めています。  
Q1-4 Monitorで示されている数値はどのようなものでしょうか。無次元化されている数値でしょうか?
A. Monitorで示されている風速や圧力は、無次元化された風速と圧力です。無次元化は代表風速とそれに基づく速度圧を用いて行っています。  
Q1-5 Convergence Criteria( Inner Iteration, Outer Iteration)で示されている数値は、相対誤差を意味していると思いますが、反復計算を行っている途中における、n回目予測値とn+1回目予測値の比率なのでしょうか?
A. Inner Iteration の場合は初期残差と最終残差の比です。Outer Iteration の場合は流入量に対する残差です。  
Q1-6 MASCOT Basicのメニュー[Option-Site]で入力する各風車および測定点の位置は計算の中では使われず、Viewで位置を確認するだけで、各風車および測定点の位置設定が必須なのは、MASCOT EnergyおよびMASCOT Engineeringと理解してよろしいでしょうか?
A. その通りです。MASCOT Basicでは位置確認だけが目的です。  
Q1-7 MASCOTは64ビットWindowsマシンに対応しているのでしょうか?
A. 現行版では、64ビットWindowsマシンにのみ対応です。  





Q2-1 計算の収束条件はどのように設定していますか?
A. 収束基準は30万格子のケースに合わせて設定しました。格子数が30万を超える場合には収束基準が自動的に緩和されます。格子数が300万の格子を用いた解析の場合には収束基準が自動的に設定されている値(デフォルト値)の10倍になります。これにより1格子点当たりの収束基準が総格子数に依存せず一定となります。  
Q2-2 詳細な地形データおよび測量したデジタルデータを使う場合に、どのようなものが利用可能でしょうか?
A. 北海道地図株式会社が発行する10mメッシュDEMのデータ形式および国土地理院基盤地図情報数値標高モデル(JPGIS(GML形式))が利用可能です。何れも変換ツールを実装しています。  
Q2-3 最小格子間隔はどのぐらい設定すればよいのでしょうか?格子数の上限ありますか?
A. 一般的に、地形の起伏がそれほど激しくない場合は水平方向の最小格子間隔を25mとするのが妥当ですが、地形が非常に急峻かつ起伏の変化が激しい場所においては10mメッシュを用いることにより、精度がよくなることがあります。ただし、格子間隔を半分にした場合には格子数が3~4倍に増えますので、計算時間はその分長くなります。格子数の上限はありませんが、50万~100万までの範囲内とするのが妥当です。
MASCOTの計算領域について
 
Q2-4 格子数による計算時間はおおよそどのぐらいでしょうか?
A. 現バージョン(5.1)では3GHzのマシンを使う場合に70万格子でおよそ2時間、100万を超えると、およそ3時間かかります。  
Q2-5 MASCOT Basicの方位毎の計算結果ファイルに記録されるデータはどのような座標系でしょうか?
A. 流れ方向がx軸の座標系です。例えば、風向Nの場合、X軸はN~S、Y軸はW~Eとなります。  
Q2-6 16方位のうち、0~180度までの解析が収束し、202.5度の解析途中が計算をストップしました。Restartをすると、以下のメッセージが表示されますが、その原因と対処方法を教えてください。[232 Restart Error.Error in restart file mesh number]
A. エラーの原因は、再スタートの際に[Edit Casefile]で設定した格子数と再スタートファイルに書かれている格子数が違っていると考えられます。再スタートする前にメッシュ数が変わるような操作をした場合、あるいはファイルのI/Oをしている途中でストップボタンを押したためにファイルが壊れた場合にはこのようなメッセージが出ます。[Restart]対象の風向を[Edit Casefile]で設定し、[Run]-[Start]で解析を行うことで対処できます。  
Q2-7 以下のようなエラーメッセージが出て解析が止まりました。解析が発散したのでしょうか?「XX: Culculation carried out the unusual end.」またMASCOT Basicによる気流解析の途中で発散する場合には発散の原因と対処法を教えてください。
A. 解析が発散したと思われます。
MASCOT Basicでは非線形方程式を数値的に解いているため、解析対象と解析条件などにより、発散する場合があります。過去に経験された発散事例から、解析領域内に非常に急峻な地形が存在することは発散の原因の1つとなっていると思われます。以下、解析が発散した事例とその対処法を紹介します。
複雑地形上の風況を解析する際に、設定された解析領域の大きさにより、急峻な山の頂点に上流側の境界になったケースがありました。このようなケースでは上流境界付近に人工的な急斜面が作られ、解析が発散しました。対処方法は格子間隔をすこし広げ、解析領域の全体を大きくしたことで、上流側の境界を急峻な山の風上側に移動したことでこの問題が解決しました。

解決方法として、次の4通りがあります。
 a. [Edit]-[Option]-[Numerical Solver]の[Relaxation Parameter]を、6つの変数値の比率は変えずに小さくする
 b. スムージングツール([Tool]-[Smoothing Tool)により、60度以上の地形がなくなるようにする。
 c. 解析中心位置をずらす(ずらすことで格子点が変わり、安定する場合があります)。
 d. 水平方向の最小格子間隔と最大格子間隔の比率を小さくする。

 非線形方程式の解析は線形方程式と異なり、必ず収束するとは限りません。計算が発散した場合には過去の事例を習い、解析条件を設定し直して再度解析してみてください。
 解析が発散する原因はいろいろあり、Try&Errorで問題を解決するしかないため、時間が掛かる上、忍耐力も必要です。問題を解決できない場合には専門家にコンサルティングを依頼することをお勧めいたします。

※2桁のエラー番号の場合は、主にパスの問題です。
 
Q2-8 急峻な地形の判断はどうしたらよろしいでしょうか?
A. 急峻地形の存在は、発散寸前の圧力分布を見ることで判断出来ます。
1. 反復計算の最大回数を発散する直前の回数に設定し、解析を行います。
2. 結果表示にて、該当風向の地表面に近い層(メッシュ)の圧力項を表示します。
この圧力の高い、または低い位置に急峻な地形が存在します。
 
Q2-9 50m地形データ(Basic terrain map)を使った場合、問題なく全方向が収束しました。一方、10m地形データ(Detailed terrain map)を使った場合には、発散したり、収束せずに終了したりしたことが発生しました。その原因と対処法を教えてください。
A. 10m地形データによる解析が発散した理由は2つ考えられます。1つは10m地形データと50m地形データとの整合性が取れていないこと、二つは10m地形データに急峻な斜面や崖が含まれていることと思われます。
 北海道地図発行の10m地形データが国土地理院発行の50m地形データと一致しない場合はあります。その結果、Detailed terrain mapとBasic terrain mapの間に段差が発生し、解析が発散したことがあります。この場合には10m地形データを50m地形データに合うように修正する必要があります。現時点では自動修正方法が確立されておらず、手動によりデータを修正しているのは現状です。
 10m地形データに急斜面や崖が含まれている場合には10m格子を使って解析しますと、発散する可能性が高いと思われます。10m 地形データを用いる場合には2m程度の格子を使用することをお勧めいたします。しかし、現実では2m格子を使用しますと、全体の格子数が多くなりすぎます。ハブ高さ50mの大型風車を対象としている場合には50m地形データ(Basic terrain Map)のみを使用し、10m格子による解析を行えば、予測精度に大きな影響を与えないと思われます。
 ただし、国土地理院発行の50m地形データバージョン1.0は古く、現状の地形に一致しない場合には北海道地図発行の10m地形データを使用する必要性が出てきます。その際には予め10m地形データにフィルタをかけて、局所的な急斜面や崖をなまらす必要があります。現状ではMASCOT Basicが対応できる傾斜角度は50~60度と思われます。実際傾斜角度45度を超えますと、流れが剥離し、剥離後の流れのパターンはほぼ同じになることは風洞実験や既往の数値解析により明らかになっています。問題を解決できない場合には専門家にコンサルティングを依頼することをお勧めいたします。
 
Q2-10 「Wind Direction」ビューのある風向は黄色のままで終了しました。結果はファイルに保存されているのでしょうか?画面上のConvergenceのグラフは平行線で安定していますので、収束したと判断してよろしいでしょうか?
A. 結果は出力されています。異常終了・強制終了以外は各風向毎にファイル出力していますので、作図ができます。
 またグラフは平行線で安定しているのであれば、ほぼ収束していると考えても問題ないと思われます。収束条件の[Outer Iteration]の回数と判定基準はあくまでも経験値であり、これに達しないからと言って、ダメということではありません。ただし、収束しない風向が卓越風向となる場合には、慎重な判断が求められます。もし判断がつかない場合には専門家にコンサルティングを依頼することをお勧めいたします。
 
Q2-11 未収束のまま計算が終了してしまいます。
A. MASCOTでは反復計算回数のデフォルト値が500回に設定されています。このため、解析領域内における地形の複雑度および計算格子の数などによってデフォルト回数では収束しない場合があります。この場合、[Run]-[Restart]により追加計算を行ってください。
追加計算を行っても収束なしい場合には計算時に収束状況を示すグラフ[Convergence]を調べ、各物理量(風速、圧力等)の変化が殆ど無ければ、収束と判断することができます。
顕著な変化がある場合には追加計算を繰り返してください。
また収束まで相当な反復回数が予想される場合は、[edit]-[option]-[Numerical Solver...]-[Iterate]より、反復回数を増やした後に[Restart]してください。
 
Q2-12 風車の設置サイトが解析範囲外にあると、エラーとなります。このサイトを解析範囲内に移動するかまたは削除しないと、解析を進めることが出来なくなります。この場合にはエラーではなく、Warningで留めることができないのでしょうか?
A. 現在の仕様では、風車の設置サイトが解析範囲外にあるとエラーとなります。 全ての風車の設置位置を含んだ広域の解析を行ったのち、解析範囲を縮小した場合、設置位置が解析範囲外となってしまうことが考えられます。 次期バージョンアップの際に対応を検討させて頂きます。  
Q2-13 未収束の計算結果を用いてEnergyなどの解析を行なうことができますか。
A. 未収束であってもEnergyなどの解析を行なうことは可能ですが、発電量などの予測精度は劣る可能性があります。  
Q2-14 MASCOT Energyの風況予測に用いられている風向は気流解析時の風向ですか?それとも実測地点の風向に合致させているのでしょうか?
A. MASCOT Energyに使用されている風向はMASCOT Basicの気流解析を行う際に指定された方位にあわせて設定されています。実測風況の風向毎風速発生頻度を求める際には気流解析で指定された方位にあわせてデータ整理を行います。  
Q2-15 MASCOT Energyによる発電量予測、MASCOT Engineeringによる風況予測の際に計算結果にすべて「0」が表示されます。その原因と対処方法を教えてください。
A. 結果がすべて「0」の原因は次のことが考えられます。MASCOTでは標準実風況変換手法(※)により任意地点の風況を求めています。標準実風況変換手法では実風況を上流における標準風況へ変換する際にSOR法による反復計算を用いており、実風況地点と上流地点における風向偏角が大きいと計算が収束しない場合があります。

対処方法としては、解析条件設定画面の[Detail]-[D_limit_ratio 1]の値を「0.4」に設定します。
「1.0」は「22.5度」を示しますので、「0.4」を設定した場合、「9.0度」以上の風向偏角を「9.0度」に制限することを意味します。「8.0」は「180度」に相当するため制限なしを意味します。

「0.5」以上の値を設定した場合、解析上の数値が大きくなり、解が安定しない場合があります。
上記の方法により解が得られますが、①風向偏角に制限をかけるため、予測結果に誤差を含む可能性が有る、②風向偏角を制限しなければいけないような地点で観測された風況はその地域の標準風況とは言い難く、そのような風況を基とした予測結果には誤差を含む可能性があります。このため、NEDO-DBなどの気象解析結果の風況を用いた風況予測結果と比較検討するなどの、慎重な判断が求められます。どうしても判断がつかない場合には専門家にコンサルティングを依頼することをお勧めいたします。
※標準実風況変換手法の詳細はMASCOT Energy ユーザーズマニュアル 第4章を参照してください。
 
Q2-16 風向により標高値が異なります。
A. 流入風向毎にメッシュを切っている為です。
Energy等では、流入風向が”0.0”の標高値を表示しています。
 
Q2-17 発電量が高く算出されます。
A.

風速階級別出現頻度 Xパワーカーブ=>発電量
Ct :スラスト係数 ウェイクの計算に使われるパラメータ


・平均風速が高い場合は予測した風況に原因(Basic結果)があります。

・風向別平均風速ではなく、全風向における平均風速を見ます。

・該当の風速階級の発電量を見ます。
 
Q2-18 地形によるウェイクの影響のある風況観測地点において、発電量が過大に予測された結果となっているようです。 その原因と対処方法を教えて下さい。
A. 次の原因が考えられます。MASCOTでは乱流モデルにk-εモデルを採用しているため、ウェーク領域の風速は過小評価されてしまいます。このために、尾根などの風車建設地点では風況観測地点との相対的な風速が大きくなり、発電量予測結果が過大に評価されてしまうことがあります。
対処方法としては、NEDO-DBなどの気象解析結果の風況を用いた予測結果と比較検討するなどの、慎重な判断が求められます。どうしても判断がつかない場合には専門家にコンサルティングを依頼することをお勧めいたします。
 
Q2-19 ウェイク影響後の風速を知りたいです。
A. GUI上では、ウェイクを考慮した風速値は表記していません。
mwpファイルにおける風速の扱いに関しましては、ウェイク考慮前と考慮後とでは集計方法が異なります。
ウェイク考慮前のmwpファイルは、時系列データを集計した値です。
ウェイク計算では、風速を風速階級ごとにランク分けし、集計します。そのため、階級によってはウェイク計算前よりも風速が高くなることが起こり得ます。
こういった問題があるため、ファイル上には"Net U"という項目がありますが、ウェイク前の値と同値を記載しています。
ウェイクを考慮した風速を知りたい場合は、風向・風速階級別出現頻度ファイル(mwtファイル)から集計すれば可能ですが、前述した通り、風速が高くなる可能性があることを留意してください。MASCOTにはウェイクを考慮した風速値の集計機能はありません。
 
Q2-20 MASCOT TyphoonまたはOffshoreにおいて、「Estimated topographic multiplier」の表記が変更になった理由は?
A. EtIは乱流強度の補正係数ですので、平均風速対する標準偏差の比です。 比を求めますので、同じ風向を用いる必要があります。
EtI=EtS/EtV'   (1)

2010年度設計指針には、「風向特性を考慮しない方法」と「風向特性を考慮する手法」とで2種類のEtV'が表記されています。

「風向特性を考慮しない方法」では、全ての値に照査対象風向θdにおける値を用います。つまり、同じ風向(照査対象風向)で評価しています。

「風向特性を考慮する手法」でも同様に、同じ風向で評価しなければなりません。

ここで、「風向特性を考慮する手法」の照査対象風向は、「再現期待値±0.5m/s の 風速範囲における平均風向(「割増係数ガイドライン120414」参照)」と定義して いますので、式(1)に示したEtV'に台風シミュレーションから求めたEtV'を用いた場合、 50年期待値そのものに対応する風向は、照査対象風向と一致するとは限りませんので、 同じ風向の値で比を求められない可能性があります。

さらに、台風シミュレーションから求めたEtV'は実地形上と平坦地形上の比ですが、 実地形上と平坦地形上の風向も一致していない可能性があります。

以上の様に、台風シミュレーションから求めたEtV'と16方位毎で求めたEtV'は 一致する事が無いため、マニュアル等に記載した方法で照査対象風向を定め、それに 対応したEtSとEtVを用いてEtIを求める必要があります。

これらの理由により、表記を変更しました。
 





Q3-1 緯度経度を入力するだけで風況がわかるのでしょうか?
A. MASCOT Basicは、3次元気流予測モデルを行うモジュールであり、付属の標高と土地利用データベースを用いることにより、緯度・経度および簡単な解析条件を入力するだけで、3次元気流予測を行うことができます。また、MASCOT Energyでは対象地点近傍の1年間の風観測データまたは気象予測データ、および風車のパワーカーブがあれば、風車の年間発電量予測が可能になります。  
Q3-2 風観測データが年度をまたがっている時に、どのように年を設定すればよいのでしょうか?
A. 年ごとの解析は行っていませんので、風観測データが年度をまたがっていてもそのまま設定してください。  
Q3-3 MASCOT Basicでは、弱風速時、強風速時の気流場の違いをどのように表現しているのでしょうか?
A. 気流場は中立状態にあると仮定しているため、弱風と強風とを区別していません。風力発電を考える際には、5m/s以上の風速が重要であり、中立と仮定しても、殆ど誤差が発生しませんが、標高の高い地形上の風を予測する際には大気成層の効果を考慮する必要があります。現在のバージョンでは大気成層の効果を近似的に取り入れていますが、将来大気成層時の流れ場を評価できるようにする予定です。  
Q3-4 MASCOT Energyによる風況予測においては、推定地点の位置が、解析格子上に無い場合は、どのように処理しているのでしょうか?
A. 推定地点周辺の解析格子の値から水平方向及び鉛直方向に空間的に内挿して求めます。補間は1次線形関数を用いています。  
Q3-5 現在同梱している地形データの測地系は旧日本測地系ですが、将来世界測地系にも対応する予定はありますか?
A. MASCOTでは、現在地形データの測地系として旧日本測地系を採用しており、世界測地系に対応していません。将来両方の測地系に対応する予定です。  
Q3-6 MASCOT Energyにより風況予測を行う際に用いた風況変換の手法を教えてください。
A. MASCOT Energyを用いて風況予測を行う際には、まず観測地点で得られた風向別風速階級別頻度分布を一度上流域の平坦な地形上に変換し、そして予測対象地点に変換します。観測地点から上流域の平坦な地形上への変換は「標準風況変換」、上流域の平坦な地形上から予測対象地点への変換は「実風況変換」と呼ばれています。「実風況変換」は順解析、「標準風況変換」は逆解析に当ります。
標準風況変換に関する定式化はMASCOT Energyのユーザーズマニュアルで詳しく解説しています。
 
Q3-7 MASCOT Basicでは植生キャノピーモデルを採用していないが、植生キャノピーの効果はどのように考慮すればよいのでしょうか?
A. 植生キャノピーの効果を考慮し、予測地点の高さを修正します。具体的には
「予測地点高さ=ハブ高さ-樹高×ゼロ面変位補正係数」で対応できます。密集した森の場合、ゼロ面変位補正係数は0.6-0.7となります。
 
Q3-8 風観測データの取得間隔が10分平均と60分平均のデータが混在している場合があります。MASCOTでは時間間隔の異なるデータを解析することが可能のでしょうか?
A. データの取得間隔は一定である必要があります。
10分平均と60分平均のデータが混在している場合には、10分平均のデータを統計処理し、60分平均のデータに変換するなど、間隔を統一させてください。
 





解析中にGUIが応答なしとなることがありますが、コアモジュール(コマンドプロント)が実行している状態では解析は行われていますので、コアモジュールが自動終了するまでそのままお待ちください。
プロジェクト名、ケース名、および各種ファイルパスにマルチバイト文字が含まれる場合、正常に解析できない場合があります。
「XX(2桁の番号):Culculation carried out the unusual end.」が出力される場合は主にこの原因です。