株式会社水域ネットワーク【施設計画・設計コンサルタント】


 外郭施設、係留施設、水域施設、その他関連施設の所要規模や諸元の検討、配置計画を行います。現下の社会情勢を勘案すると単に機能の拡大や施設の拡張を行うことは難しく、アセット・マネジメントの取り組みを併せた既存施設の有効活用を基本にした施設計画が求められています。



 昨今、集中豪雨などの異常気象による災害が頻発していますが、海岸域においても従前には見られなかった異常な高潮位と暴浪による施設破壊や浸水被害が発生しています。本邦沿岸の計画最高潮位は昭和30年代に相次いで来襲した記録的な大型台風により生起した高潮位(潮位偏差)を基本に決められている場合が多く、これらの諸元に基づく高潮対策は磐石なものと捉えられていました。しかし、最近の詳細な被災調査では、特定の気象・海象条件下で地域特有の異常潮位が発生することが指摘され、従来の計画手法で必ずしも充分でないことが明らかにされてきました。さりとて、事業費、住民の営み、景観などを考慮すると無闇に護岸天端を高くすることが最良策にはならず、対策法の答えは一様ではありません。このようにこれからの高潮対策は、従来の検討手法を基本にして地域固有の海象特性を踏まえた検討が求められてきています。




 ”浜の涵養を図る!”これが海岸保全の原点です。禅問答のようですが、海岸線は行政区域を跨いで連なり土砂(漂砂)の移動も隣の海岸、またその隣の海岸の状況と無縁ではありません。海岸保全対策は、先ずその海岸域がどの様な状況下に在るかを探ることから始まり、これが基本的且つ最も重要事項と言えます。嘗ては、離岸堤工法が多用され多くの実績をあげてきましたが、景観や海岸環境面などを重んじる趨勢にあって、必ずしも最も有効な手段がとれない場合があります。このようなケースでは、条件面の工夫を駆使するなど、まさに技術者の技量を発揮する場となります。



 阪神・淡路の大震災を契機にして、ライフライン確保のための港湾施設の重要性が改めて見直されています。また、昭和30年代前後に来襲した著名な台風災害後に整備された海岸施設の多くは、老朽化が著しく施設としての更新時期に来ています。このような要件に対して、設計経験の豊富な技術者の目で的確な対処法をご提案していきます。

 港湾施設、漁港施設、海岸保全施設など、対応する技術基準に基づいて各種施設の設計を行います。平成19年度に改定された港湾施設の技術基準は、全面的に信頼性設計が取り入れられています。新基準でのご用命にも対応できる準備を整えております。